4.私の病院での治療体験について

『アコ様…完治された30代女性』

正直診察を受けるのが怖いために、発症からしばらくたってから診察を受けることになったのです。私は、初めに行った皮膚科に過度な期待をかけすぎてしまい、「地元で人気のある皮膚科であり、ここであればきっと私の症状は治る。」と過信してしまっていました。

なぜなら、この皮膚科は患者からの評判が大変良く、早く良く治ると有名な診療所だったのです。私は、きっとここならば私に適した治療を施してくれて、「早く完治してくれるよね。」と安易に願っておりました。

そして、私がこの皮膚科での初診の時に、先生は中年の男性でした。できれば同性が良いなと私は考えていたのですが、仕方なく受診しました。そして、初診の時に帽子をとって患部をみせるのはとても抵抗がありました。(長年連れ添った夫にも見せたくなかったほどなので。)皮膚科の先生からは、患部の髪を引っ張られたり、髪をかき分けられて凝視されるので耐え難い恥ずかしさでした。「やだーじっくり見ないでー!」と心の中で叫びながらも、毎回診療の度にじっと我慢して耐えました。

私は、もう30を過ぎた既婚女性なのでまだ良いのですが、若年層の思春期の子たちに多いこの症状は、とても残酷だと思います。しかも、これは一度だけではなく診察を受けるたびに毎回患部を見せなければいけないので、慣れろと言われてもなれるものでは到底ありませんでした。

また私が一番悩まされたのは薬です。脅かすわけではないのですが、実はこれが一番怖いのです。私は、正直医者任せにしてしまい、治療法や治療薬の勉強は全くしていなかったのです。自分で知識をつけずに人任せにする。ここが一番問題でした。

そして、この病院での最初から最後まで一貫した治療というのが、ステロイド(副腎皮質ホルモン)を使った投薬治療でした。私にとって、円形脱毛症の治療でこれが一番辛かった治療です。このステロイドを、外用薬と内用薬どちらも使用して治療するのですが、この薬の使用法がデリケートで、実は副作用も多い薬なのです。

私はその診療所で、内服薬としてプレドニンの薬を処方していただきました。選択肢として、患部に直接ステロイドを注射する治療法も薦められましたが、かなり痛いらしいので、痛いのが大の苦手な私としては即答でお断りしました。

このプレドニンを飲み続けて、二週間くらいしてから私は副作用が出てきてしまったのです。以下は、私が感じたステロイドによる副作用です。

  • 体がむくむ。・・・足のスネあたりを見ればわかりやすかったのですが、自分で押してみると明らかにむくんでいるのが目視できました。
  • 体がだるい。・・・朝布団から、起きれなくなるほど体がだるいのです。おそらく内臓にダメージを受けていたのではないでしょうか。また自分の体ではないような浮揚感もたまに感じました。
  • おしっこがあまりでない。・・・おしっこの量と回数が少なくなりました。
  • 体重が増える。・・・毎日体重を計測していたのですが、体重が2週間で5キロ太りました。

これらの副作用が出てしまい、早速これを処方してくれた医者に経過を話しましたら、「もううちでは、手におえないから大きい病院を紹介します。でも、大きい病院に通院しながらでも、うちに通院しても良いですよ。」と言われました。これには、正直私は憤慨しました。「なんと無責任な医者なのだろうか。」と。副作用のチェックもおこなわず、ただ投薬させるのみ。そして効果が薄く、副作用の可能性が出てくると他の病院を薦める。多分この診療所に通ってたら体を薬で壊されるし、サジを投げるだけでなく患者としてしゃぶり尽くす気だと考えてしまいました。地方の開業医はホントに怖いです。