「自己免疫疾患」 とは・・・
重症なタイプの円形脱毛症は、医学用語でいうと「臓器特異的自己免疫疾患」なのだそうです。
自己免疫疾患の原因や理由は何?
通常の免疫反応とは、ウィルスや細菌などの異物が体内に侵入してきた時に、リ ンパ球が抗体を生み出して外敵を攻撃したり、直接排除することで知られています。
ところが、何らかの原因で自分の体の成分を「異物」と認識して攻撃してしまう ことがあり、これを自己免疫疾患と呼ぶそうです。
自己を攻撃する抗体を作りやすい体質という意味では、遺伝はあるようです。
ただ体質だけなので、それだけで発症するわけではなく、疲労やストレス、妊娠や出産、外傷など、なんらかの原因が引き金となっているようです。
内科的な疾病を伴わない円形脱毛症の場合は、髪の毛の細胞のみを攻撃する為に髪の毛が抜けるのですが、 他の臓器には影響がないそうです。
一方、橋本甲状腺炎などによる甲状腺疾患、膠原病、白斑、重症筋無力症と いった自己免疫疾患の患者様に、高い確率で円形脱毛症の併発がみられるそうで す。
また、アトピー性皮膚炎も自己免疫疾患として知られていますが、とくに若い患者様に円形脱毛症を合併している方が多いそうで、私どものお客様でも多くいらっ しゃいます。
治療方法や病院選びはどうしたらいいの?
脱毛の症状を発見したばかりの時には「ストレスからの脱毛だろうから、そのうちに直るだろう」と思って、病院には足を運ばない、という方も多いのではないでしょうか。
一過性のもので、すぐに直ってしまう場合もありますが、中にはそうでないケースもあります。
悪化する前に適切な治療を早く受けられるメリットもありますので、脱毛の種類や原因を調べる為にも、専門医の受診をお勧めします。
皮膚科であっても、脱毛には詳しくない場合もありますので、脱毛外来などがある病院で受診されると良いと思います。
脱毛外来という言葉は、普段あまり目にしませんよね。
大きな病院では、表記がなくとも、問い合わせてみると、脱毛外来が存在しているケースもあるようです。
脱毛の原因が、髪の毛に関するだけの自己免疫疾患なのか、内科的疾患の影響による脱毛なのかの診断も重要です。
内科的な疾患が考えられる場合には、大学病院などの大きな病院で、症状を元に適切な血液検査が受けられます。
症状改善の為の対策は?
自然治癒、または治療によって治るケースも多くあります。
ただ、自己免疫疾患という、原因や治療法がはっきりと確立されていない疾患なので、長期に渡って患われる方もいらっしゃいます。
繰り返しになりますが、内科的疾患が隠れている場合もあります。
専門医へ受診して、まずは疾患の種類を知ることが、その後の対策への一歩だと思います。