1,私の円形脱毛症の始まりと発見

『アコ様…完治された30代女性』

私は32歳の主婦で、現在旦那と6歳になる娘の3人家族です。私は、家事とパートで日々忙しく過ごしておりますが、毎日娘の健やかな成長を見守ることもでき、充実した生活を送っておりました。そんな昨年の3月に、娘と二人で家の中で遊んでいたら、突然当時5歳の娘が、「ママの頭怪我しているよ」と言ってきたのです。頭をどこかにぶつけた記憶も私にはなく、何をこの子は言っているのだろうかと思い、なにげなくあて鏡で頭の後ろ側をのぞいてみました。すると、頭の後ろ側にキレイにまん丸く毛が一本もない状態の皮膚が映しだされたのです。頭の後ろ側の右側頭部付近で、髪の毛がフサフサなところに、突如として現われる500円玉ぐらいの大きな円形脱毛症は、見た目的にかなりの違和感がありました。

それを見た当初、あまりのショックで悪寒が走り軽く眩暈すら起きました。なぜ私が、突然円形脱毛症にならなければならないのだろうと考えました。私は、昔から髪が細くロングヘアなため、抜け毛や切れ毛は多い性質でした。またその当時よく耳にするのは、ストレスで10円禿ができてしまったとか、疲れで軽く頭が禿げてしまったとか比較的簡単に治るような症状の話はよく耳にしておりましたのでそれらの類のものかとも当初考えました。しかし、今回私がなったものは、500円玉大の大きさで見た目的にも目立ちそれらの原因とは違うような気がしてなりませんでした。「何か大きな病気?」などの不安にも悩まされました。

しかし、なんとかその場は冷静を装いながら平常を保ち、娘に心配をかけさせまいとしました。その後も、旦那には数週間は打ち明けられませんでした。なぜなら、髪は女の命と呼ばれるほど、女性にとっては大切な容姿の一部を担っているものであり、旦那に見られることによって落胆されたり、醜いと思われたらどうしようという気持ちが強かったからです。しかし、髪を逆から持って来たりして隠していたのですが、そんな時さらにショックなことが起きてしまいました。円形脱毛症が見つかってから毎日あて鏡で頭の後ろを見るようになったのですが、なんと小さい円形脱毛症がさらにもう一つ増えてしまっていたのです。つまり、多発性円形脱毛症へと悪化してしまったのです。もう絶望的でした。しかも、最初にできていた500円玉大の円形脱毛症も少し広がっていたのです。

もはや、恥も外聞も捨ててどうにかしなければいけないと思いました。しかし、私には正直どうしてよいか全くわかりませんでした。そうこうしている間にも、この症状が進行していっていると思うと精神がパニック状態になってゆきました。私は、どんどん元気がなくなってゆき、次第に家でもあまり話をしなくなってゆきました。円形脱毛症になる前は、あんなに明るく楽しかった家族の輪が次第に暗くなっていってしまったのです。そんな時に、旦那から「お前最近元気ないけどどうしたんだ?」と尋ねてきてくれました。私は、これが渡しに舟かもしれないと思い、今までのことをすべて打ち明けました。ここからが、私たちの円形脱毛症との闘いの始まりです。