いのちのホームルーム

いのちのホームルーム リレーフォーライフ福岡2015

いのちのホームルーム

日本人のがんの確率は2人に1人

リレーフォーライフ2015 「いのちのホームルーム」セミナーを受けました。

「いのちのホームルーム」とは、「いのちの大切さ・がんについてもっと知ってもらおう」と看護師さんとがん経験者(サバイバー)さんが小中学校を中心に回り、お話をしている教室のことです。

今回は、リレーフォーライフの会場でも、「いのちのホームルーム」の教室を開いてくださいました。

まず初めに看護師さんの方から、ガンとは一体何なのかということについてわかりやすく話して頂きました。

ガンは、普通の細胞が異常な細胞に変わり、増え続けたものが集まって「がん」になるとのことです。

日本人のがんの確率は二人に一人。

がんになる可能性は誰にでもあり、とても身近な病気なのだということを絵や図 を用いてわかりやすく教えてくれました。

また、体の中には、「がんになりやすいところ」と「ならないところ」があるそうです。

「髪の毛、爪、歯は死んでしまった組織の塊なのでがんにならないんですよ~」というお話を聞いて、「あっ! 確かに!なるほど~」と思いました。

逆に、それ以外は体のどこの部分でもがんになる可能性があるんだということも実感させられました。

そして、早期発見・早期治療をすることも大切ですが、そもそもがんにならないように予防することがもっと大切だということをスピーカーの看護婦さんは強調しておられました。

ガンを予防するために、「バランスの良い食事」「適度な運動」「タバコを吸わない」「飲酒は適度」「太りすぎない・痩せすぎない」「肝炎ウイルスに感染しているかを知り、感染している場合は治療をする」などなどが大切だと挙げられていました。

その中でも、タバコは「百害あって一利なし」ということで、吸っている本人はもちろんですが周りの人にも害を及ぼしてしまいます。

タバコは絶対に吸わないほうが良い!ということを改めて思いました。


がん??私って死ぬの??死にたくない、生きたい

次に、実際にがんを経験された方が、ご自身の貴重な体験談を話してくださいました。

口腔がんを経験された37歳の女性の方がスピーカーだったのですが、涙ながらにお話されておりました。

5年前、看護学校に通っているときにがんが見つかったそうです。

初めは、顔が半分痛くなっておかしいな~ぐらいにしか思っていなかったそうです。

その後、日に日に顔半分だけ痛くなり、もしかして脳梗塞かな??と思い病院に行ったけれども、そこでは脳梗塞ではないと言われたとのことです。

次には、皮膚科や脳神経外科などいろいろな病院に行ったけれども、詳しい原因がわからず、念のため口腔外科に診てもらったところ、ガンと告知されたと。

「がん??私って死ぬの??」、「死にたくない、生きたい」

すぐに手術をされたそうです。

そして、手術が終わり目が覚めると、出血も多く、しゃべれない。今までに味わったことのない激痛。

こんなにつらいなら「死んでしまいたい」と。その時に初めて死にたいと思ったそうです。

しかし、そんな時、たくさんの方々が支えてくれたとのこと。

病院の先生は、大好きなプリンが食べれるまで一緒に頑張ろう!と。

看護師さんは、しゃべるのもつらい彼女を見て何も言わず優しく背中をさすってくれ、言葉はなくてもとても勇気づけられたと。

両親は、普段通り今までと変わらないそぶりで毎日毎日病院に来て看病してくれたと。

学校の友人は、学校にいけない彼女に学校の様子をメッセージ付きで動画を送ってくれたりしたと。

本当にたくさんの方に支えてもらったそうです。

さらに、つらいリハビリを終え学校に行き出した矢先に、今度は聴力を失ったとのことで、現在は、人工内耳を頭の中に埋め込んで、機械で電極を使って脳に送って聞くことしかできないそうです。

復学してすぐの頃は、学校に行っても先生の話を聞こえないし、友達が笑っている理由もわからなかったとのこと。

社会から一人取り残され、自分は何で生きているんだろう。。。とも思ったそうです。

しかし、友人達は彼女のために授業の時には先生の言っていることをすべて筆談で書いてくれ、実習の時も二人一組となり患者さんの言っていることを事細かに筆談で書いてくれたと話されていました。

つらいときに友人に支えてもらって嬉しかったと。

その甲斐もあって、無事に看護師になることができたそうです。


がんからの贈り物(キャンサーギフト)

がんや病気になったことは辛かったが、がんからの贈り物(キャンサーギフト)が3つあったとその女性は語っておられました。

1つ目、命の大切さ。
命は自分だけのものじゃない、家族や友人も私の命を大切にしてくれているとわかった!

2つ目、人の温かさ。
一人では乗り越えれなかった!家族や友人、たくさんの仲間が支えてくれた!

3つ目、時間の大切さ。
「死ぬかも」と思ったときに、まだやってないことがたくさんあり、1分1秒も大切だということに気づいた!


いのちのホームルームをしていると、小学生のお子さんで、家族ががんで亡くなった方もたくさんいらっしゃるそうです。

いのちについての話を聞いた子供さんが、「もっと早く聞きたかった」と涙ながらに声をかけてくれることがあるそうです。

最後に、このがん経験者の女性がおっしゃっていたのは、「たくさんの方々に支えてもらって恩返しをしたい」ということです。

体験談をたくさんの方に聞いてもらい、がんについてしっかりと知ってもらう事が私の恩返しだと思っていると。

私もあらためて、当たり前に生きていることのありがたさ、命の大切さを感じました。

この思いを、私もたくさんの方へ伝えていきたいと思います。


いのちのホームルーム2


 - セミナー・イベント報告

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